A245 データ提出加算
1 データ提出加算1(入院初日)
イ 許可病床数が200床以上の病院の場合 145点
ロ 許可病床数が200床未満の病院の場合 215点
2 データ提出加算2(入院初日)
イ 許可病床数が200床以上の病院の場合 155点
ロ 許可病床数が200床未満の病院の場合 225点
3 データ提出加算3(入院期間が90日を超えるごとに1回)
イ 許可病床数が200床以上の病院の場合 145点
ロ 許可病床数が200床未満の病院の場合 215点
4 データ提出加算4(入院期間が90日を超えるごとに1回)
イ 許可病床数が200床以上の病院の場合 155点
ロ 許可病床数が200床未満の病院の場合 225点
データ提出加算の算定要件
注1 1及び2については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該保険医療機関における診療報酬の請求状況、手術の実施状況等の診療の内容に関するデータを継続して厚生労働省に提出している場合に、当該保険医療機関に入院している患者(入院基本料(特別入院基本料等を除く。)又は特定入院料のうち、データ提出加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、当該基準に係る区分に従い、入院初日に限り所定点数に加算する。
注2 3及び4については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該保険医療機関における診療報酬の請求状況、手術の実施状況等の診療の内容に関するデータを継続して厚生労働省に提出している場合に、当該保険医療機関に入院している患者(入院基本料(特別入院基本料等を除く。)又は特定入院料のうち、データ提出加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)であって、療養病棟入院基本料、結核病棟入院基本料、精神病棟入院基本料、障害者施設等入院基本料、特殊疾患入院医療管理料、回復期リハビリテーション病棟入院料、特殊疾患病棟入院料、緩和ケア病棟入院料、児童・思春期精神科入院医療管理料、精神療養病棟入院料、認知症治療病棟入院料、精神科地域包括ケア病棟入院料又は地域移行機能強化病棟入院料を届け出た病棟又は病室に入院しているものについて、当該基準に係る区分に従い、入院期間が90日を超えるごとに1回、所定点数に加算する。
データ提出加算の留意事項
(1) 厚生労働省が実施する「DPCの評価・検証等に係る調査」(以下「DPC調査」という。)の退院患者調査に準拠したデータを正確に作成し、継続して提出されることを評価したものである。提出されたデータについては、特定の患者個人を特定できないように集計し、医療機関毎に公開されるものである。また、提出されたデータは、入院医療等を担う保険医療機関の機能や役割の分析・評価等や健康保険法第 150 条の2第1項の規定に基づき、厚生労働省が行う匿名診療等関連情報の第三者提供のために適宜活用されるものである。
(2) 当該加算は、データ提出の実績が認められた保険医療機関において、データ作成対象病棟(以下「対象病棟」という。)に入院している患者について算定する。データ提出加算1及び2は入院初日、データ提出加算3及び4は入院期間が90日を超えるごとに1回算定する。90日を超えるごと、の計算は、入院日から起算して91日目、181日目等と計算する。なお、ここでいう入院とは第2部通則5に規定する入院期間中の入院のことをいい、データ提出加算1及び2については入院期間が通算される再入院の場合には算定できず、データ提出加算3及び4については通算した入院期間から算出し算定する。
(3) データの提出(データの再照会に係る提出を含む。)に遅延等が認められた場合、当該月の翌々月について、当該加算は算定できない。なお、遅延等とは、厚生労働省がDPC調査の一部事務を委託するDPC調査事務局宛てに、DPCの評価・検証等に係る調査(退院患者調査)実施説明資料(以下「調査実施説明資料」という。)に定められた期限までに、当該医療機関のデータが提出されていない場合(提出時刻が確認できない手段等、調査実施説明資料にて定められた提出方法以外の方法で提出された場合を含む。)、提出されたデータが調査実施説明資料に定められたデータと異なる内容であった場合(データが格納されていない空の媒体が提出された場合を含む。)をいう。ただし、診療録管理体制加算1の届出を行っている保険医療機関において、サイバー攻撃により診療体制に甚大な影響等が発生し、データを継続的かつ適切に提出することが困難である場合は、この限りでない。
(4) データの作成は月単位で行うものとし、作成されたデータには月の初日から末日までの診療に係るデータが全て含まれていなければならない。
(5) (2)の対象病棟とは、入院基本料(有床診療所入院基本料及び有床診療所療養病床入院基本料を除く。)、特定入院料及び短期滞在手術等基本料(短期滞在手術等基本料1を除く。)を算定する病棟をいう。
(6) (2)の「データ提出の実績が認められた保険医療機関」とは、データの提出が厚生労働省保険局医療課において確認され、その旨を通知された保険医療機関をいう。
(7) (3)のデータを継続的かつ適切に提出することが困難である場合に該当するか否かについては、地方厚生(支)局医療課長を経由して厚生労働省保険局医療課長へ確認を行うこと。
(8) データ提出加算1及び3は、入院患者に係るデータを提出した場合に算定し、データ提出加算2及び4は、入院患者に係るデータに加え、外来患者に係るデータを提出した場合に算定することができる。
加算が算定できる入院料について
データ提出加算については以下の入院料に対して加算を算定することが可能です。
- A100 一般病棟入院基本料
- A101 療養病棟入院基本料
- A102 結核病棟入院基本料
- A103 精神病棟入院基本料
- A104 特定機能病院入院基本料
- A105 専門病院入院基本料
- A300 救命救急入院料
- A301 特定集中治療室管理料
- A301-2 ハイケアユニット入院医療管理料
- A301-3 脳卒中ケアユニット入院医療管理料
- A301-4 小児特定集中治療室管理料
- A302 新生児特定集中治療室管理料
- A303 総合周産期特定集中治療室管理料
- A303-2 新生児治療回復室入院医療管理料
- A305 一類感染症患者入院医療管理料
- A306 特殊疾患入院医療管理料
- A307 小児入院医療管理料
- A308 回復期リハビリテーション病棟入院料
- A308-3 地域包括ケア病棟入院料
- A309 特殊疾患病棟入院料
- A310 緩和ケア病棟入院料
- A311 精神科救急急性期医療入院料
- A311-2 精神科急性期治療病棟入院料
- A311-3 精神科救急・合併症入院料
- A311-4 児童・思春期精神科入院医療管理料
- A312 精神療養病棟入院料
- A314 認知症治療病棟入院料
- A317 特定一般病棟入院料
- A318 地域移行機能強化病棟入院料
- A319 特定機能病院リハビリテーション病棟入院料
令和6年 データ提出加算の施設基準
(1) 診療録管理体制加算に係る届出を行っている保険医療機関であること。ただし、特定入院料(特定一般病棟入院料を除く。)のみの届出を行う保険医療機関にあっては、「A207」診療録管理体制加算1、2又は3の施設基準を満たしていれば足りること。
(2) 厚生労働省が毎年実施する「DPCの評価・検証等に係る調査」(DPC調査)に適切に参加できる体制を有すること。また、厚生労働省保険局医療課及び厚生労働省がDPC調査の一部事務を委託するDPC調査事務局(DPC調査事務局)と常時電子メール及び電話での連絡可能な担当者を必ず2名指定すること。
(3) DPC調査に適切に参加し、DPC調査の退院患者調査に準拠したデータを提出すること。なお、データ提出加算1及び3にあっては、入院患者に係るデータを、データ提出加算2及び4にあっては、入院患者に係るデータに加え、外来患者に係るデータを提出すること。
(4) 「適切なコーディングに関する委員会」(コーディング委員会)を設置し、年2回以上当該委員会を開催すること。
コーディング委員会とは、標準的な診断及び治療方法について院内で周知を徹底し、適切なコーディング(適切な国際疾病分類に基づく適切な疾病分類等の決定をいう。)を行う体制を確保することを目的として設置するものとし、コーディングに関する責任者の他に少なくとも診療部門に所属する医師、薬剤部門に所属する薬剤師及び診療録情報を管理する部門又は診療報酬の請求事務を統括する部門に所属する診療記録管理者を構成員とする委員会のことをいう。
なお、病院内の他の委員会において、目的及び構成員等がコーディング委員会の要件を満たしている場合には、当該委員会をコーディング委員会と見なすことができる。ただし、当該委員会の設置規定等に適切なコーディングに関する事項を明記し、適切なコーディングに関するテーマについて、年2回以上、委員会を開催しなければならない。