A220-2 特別感染症患者療養環境特別加算(1日につき)
1 個室加算 300点
2 陰圧室加算 200点
特定感染症患者療養環境特別加算の算定要件
保険医療機関に入院している次に掲げる感染症の患者及びそれらの疑似症患者であって個室又は陰圧室に入院させる必要性が特に高い患者(入院基本料(特別入院基本料等を含む。)又は特定入院料のうち、特定感染症患者療養環境特別加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、必要を認めて個室又は陰圧室に入院させた場合に、個室加算又は陰圧室加算として、それぞれ所定点数に加算する。ただし、疑似症患者については、初日に限り所定点数に加算する。
イ 感染症法第6条第3項に規定する二類感染症
ロ 感染症法第6条第4項に規定する三類感染症
ハ 感染症法第6条第5項に規定する四類感染症
ニ 感染症法第6条第6項に規定する五類感染症
ホ 感染症法第6条第7項に規定する新型インフルエンザ等感染症
ヘ 感染症法第6条第8項に規定する指定感染症
特定感染症患者療養環境特別加算の留意事項
(1) 特定感染症患者療養環境特別加算の個室加算の対象となる者は、次に掲げる感染症の患者及びそれらの疑似症患者であって、医学的に他者へ感染させるおそれがあると医師が認め、状態に応じて、個室に入院した者である。ただし、疑似症患者については、初日に限り加算する。なお、個室管理を必要とする原因となった感染症について、診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。また、当該加算を算定する場合、当該患者の管理に係る個室が特別の療養環境の提供に係る病室であっても差し支えないが、患者から特別の料金の徴収を行うことはできない。
ア 狂犬病
イ 鳥インフルエンザ(特定鳥インフルエンザを除く。)
ウ エムポックス
エ 重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る。)
オ 腎症候性出血熱
カ ニパウイルス感染症
キ ハンタウイルス肺症候群
ク ヘンドラウイルス感染症
ケ インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)
コ 麻しん
サ メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
シ RSウイルス感染症
ス カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症
セ 感染性胃腸炎(病原体がノロウイルスであるものに限る。)
ソ 急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く。病原体がエンテロウイルスによるものに限る。)
タ 新型コロナウイルス感染症
チ 侵襲性髄膜炎菌感染症
ツ 水痘
テ 先天性風しん症候群
ト バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症
ナ バンコマイシン耐性腸球菌感染症
ニ 百日咳
ヌ 風しん
ネ ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
ノ 無菌性髄膜炎(病原体がパルボウイルスB19によるものに限る。)
ハ 薬剤耐性アシネトバクター感染症
ヒ 薬剤耐性緑膿菌感染症
フ 流行性耳下腺炎
ヘ 感染症法第6条第3項に規定する二類感染症
ホ 感染症法第6条第7項に規定する新型インフルエンザ等感染症
マ 感染症法第6条第8項に規定する指定感染症
(2) (1)のサ、ス、ト、ナ、ネ、ハ及びヒについては、症状や所見から当該感染症が疑われ、分離・同定による当該細菌の検出及び薬剤耐性の確認を行い当該感染症と診断した場合に対象となり、単なる保菌者は対象とならない。
(3) 特定感染症患者療養環境特別加算の陰圧室加算の対象となる者は、次に掲げる感染症の患者及び当該感染症を疑う患者であって、医師が他者へ感染させるおそれがあると認め、状態に応じて、陰圧室に入院した者である。なお、陰圧室管理を必要とする原因となった感染症について、診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
ア 鳥インフルエンザ(特定鳥インフルエンザを除く。)
イ 麻しん
ウ 新型コロナウイルス感染症
エ 水痘
オ 感染症法第6条第3項に規定する二類感染症
カ 感染症法同法第6同条第7項に規定する新型インフルエンザ等感染症
キ 感染症法同法第6同条第8項に規定する指定感染症
(4) 個室かつ陰圧室である場合には、個室加算及び陰圧室加算を併算定できる。
(5) 陰圧室加算を算定する場合は、結核患者等を収容している日にあっては、病室及び特定区域の陰圧状態を煙管(ベビーパウダー等を用いて空気流の状況を確認する方法で代用可能)又は差圧計等によって点検し、記録をつけること。ただし、差圧計はその位置によって計測値が変わることに注意すること。差圧計によって陰圧の確認を行う場合、差圧計の動作確認及び点検を定期的に実施すること。
(6) 個室加算は、HIV感染者療養環境特別加算、重症者等療養環境特別加算、小児療養環境特別加算及び無菌治療室管理加算と併せて算定できない。
加算が算定できる入院料について
特定感染症患者療養環境特別加算については、以下の入院料に対して加算を算定することが可能です。