【2021年】慢性維持透析患者外来医学管理料の算定要件と検査項目

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慢性維持透析患者外来医学管理料は「安定した状態にある慢性維持透析患者」について、特定の検査結果に基づいて計画的な治療管理を行った場合に、月1回(2250点)に限り算定できる医学管理料です。

「安定した状態にある慢性維持透析患者」とは、透析導入後3か月以上が経過し、定期的に透析を必要とする入院中の患者以外の患者様のことをいいます。

慢性維持透析患者とは腎臓は老廃物の排出や水分・電解質などのバランスを整えたり、血圧を調整したり、骨を丈夫に保つ働きがあります。その腎臓の働きが正常な時の10%以下になると、自分の腎臓で血液のろ過が充分に行えず、体内に老廃物が蓄積されます。

腎臓の働きが低下すると「高血圧」「貧血」「倦怠感」重症の場合だと「全身けいれん」などの症状が現れることもあります。心不全や肺水腫を起こし、息切れや呼吸困難なども出現しやすくなります。

腎臓の働きが慢性的に低下した状態を「慢性腎不全」と呼び、放置しておけば命にかかわる病気です。命をつないでいくために人工的に血液の浄化を行うのが透析療法です。

今回は「慢性維持透析患者外来医学管理料」の算定要件・カルテ記載について解説していきたいと思います。

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管理料に包括される検査項目

以下の検査項目は管理料の点数に含まれるものとされているため、別に算定することはできません。

  • 尿中一般物質定性半定量検査
  • 尿沈渣(鏡検法)
  • 糞便中ヘモグロビン定性
  • 赤血球沈降速度(ESR)、網赤血球数、末梢血液一般検査、末梢血液像(自動機械法)、末梢血液像(鏡検法)、ヘモグロビンA1C(HbA1C)
  • 出血・凝固検査出血時間
  • 総ビリルビン、総蛋白、アルブミン(BCP改良法・BCG法)、尿素窒素、クレアチニン、尿酸、グルコース、乳酸デヒドロゲナーゼ(LD)、アルカリホスファターゼ(ALP)、コリンエステラーゼ(ChE)、アミラーゼ、γ-グルタミルトランスフェラーゼ(γ-GT)、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、クレアチンキナーゼ(CK)、中性脂肪、ナトリウム及びクロール、カリウム、カルシウム、鉄(Fe)、マグネシウム、無機リン及びリン酸、総コレステロール、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、グリコアルブミン、1,5-アンヒドロ-D-グルシトール(1,5AG)、1,25―ジヒドロキシビタミンD3、HDL-コレステロール、LDL-コレステロール、不飽和鉄結合能(UIBC)(比色法)、総鉄結合能(TIBC)(比色法)、蛋白分画、血液ガス分析、アルミニウム(Al)、フェリチン半定量、フェリチン定量、シスタチンC、ペントシジン
  • トリヨードサイロニン(T3)、サイロキシン(T4)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副甲状腺ホルモン(PTH)、遊離トリヨードサイロニン(FT3)、C-ペプチド(CPR)、遊離サイロキシン(FT4)、カルシトニン、心房性Na利尿ペプチド(ANP)、脳性Na利尿ペプチド(BNP)
    チ 感染症免疫学的検査梅毒血清反応(STS)定性、梅毒血清反応(STS)半定量、梅毒血清反応(STS)定量
  • 肝炎ウイルス関連検査HBs抗原、HBs抗体、HCV抗体定性・定量
  • 血 漿 蛋白免疫学的検査C反応性蛋白(CRP)、血清補体価(CH50)、免疫グロブリン、C3、C4、トランスフェリン(Tf)、β2-マイクログロブリン
  • 心電図検査
  • 写真診断 単純撮影(胸部)/撮影単純撮影(胸部)

尿・糞便等検査判断料、血液学的検査判断料、生化学的検査(Ⅰ)判断料、生化学的検査(Ⅱ)判断料又は免疫学的検査判断料も別に算定できません。

 

レセプトPOINT慢性維持透析患者外来医学管理料に包括される検査以外の検体検査を算定する場合には、その必要性を診療報酬明細書の摘要欄に記載しましょう。

算定可能な検査について

下記の1から6までに掲げる要件に該当するものとして、検査・算定を行った場合は、該当するものを診療報酬明細書の摘要欄に記載して算定を行って下さい。

1.末梢血液一般検査

出血性合併症を伴った患者様が手術のため入院した後に退院した場合、退院月の翌月における末梢血液一般検査は、月2回以上実施する場合においては、当該2回目以後の検査について、慢性維持透析患者外来医学管理料に加えて別に算定します。

2.副甲状腺機能亢進症に対するパルス療法施行時のPTH検査

副甲状腺機能亢進症に対するパルス療法施行時のカルシウム、無機リンの検査は、月2回以上実施する場合においては、当該2回目以後の検査について月2回に限り、慢性維持透析患者外来医学管理料に加えて別に算定します。また、副甲状腺機能亢進症に対するパルス療法施行時のPTH検査は、月2回以上実施する場合においては、当該2回目以後の検査について月1回に限り、慢性維持透析患者外来医学管理料に加えて別に算定します。

3.副甲状腺機能亢進症により副甲状腺切除を行った患者に対するPTH検査

副甲状腺機能亢進症により副甲状腺切除を行った患者に対するカルシウム、無機リンの検査は、退院月の翌月から5か月間は、月2回以上実施する場合においては、当該2回目以後の検査について慢性維持透析患者外来医学管理料に加えて別に算定します。また、副甲状腺機能亢進症により副甲状腺切除を行った患者に対するPTH検査は、月2回以上実施する場合においては、当該2回目以後の検査について月1回に限り、慢性維持透析患者外来医学管理料に加えて別に算定します。

4.エテルカルセチド又はエボカルセトの初回投与から3か月以内の患者に対するPTH検査

シナカルセト塩酸塩、エテルカルセチド又はエボカルセトの初回投与から3か月以内の患者に対するカルシウム、無機リンの検査は、月2回以上実施する場合においては、当該2回目以後の検査について月2回に限り、慢性維持透析患者外来医学管理料に加えて別に算定します。また、シナカルセト塩酸塩、エテルカルセチド又はエボカルセトの初回投与から3か月以内の患者に対するPTH検査を月2回以上実施する場合においては、当該2回目以後の検査について月1回に限り、慢性維持透析患者外来医学管理料に加えて別に算定します。

5.β2 -マイクログロブリン検査

透析導入後5年以上経過した透析アミロイド症に対して、ダイアライザーの選択に当たりβ2 -マイクログロブリン除去効果の確認が必要な場合においては、その選択をした日の属する月を含めた3か月間に、β2 -マイクログロブリン検査を月2回以上実施する場合においては、当該2回目以後の検査について月1回に限り、慢性維持透析患者外来医学管理料に加えて別に算定します。

6.アルミニウム(Al)の検査

高アルミニウム血症とヘモクロマトージスを合併した透析患者に対して、デフェロキサミンメシル酸塩を投与している期間中におけるアルミニウム(Al)の検査は、慢性維持透析患者外来医学管理料に加えて別に算定します。

慢性維持透析患者外来管理料算定時の注意点

  • 透析導入後3ヶ月以降の外来患者様が算定の対象となります。
  • CAPDを実施している方には算定できません。
  • 他の医療機関から一時的な紹介患者様は算定できません。
  • 何らかの理由で転医してきた場合、前医での透析期間も含めて3ヶ月以上も人が対象となります。

CAPDとは?腹膜透析には、24時間連続した透析で身体に負担が少ないCAPDと、機械を使って夜間就寝中に自宅で自動的に透析を行うAPDがあります。

CAPDはツインバッグを用いて、通常1日4回程度の透析液交換を手動で行い、24時間持続的に透析を行う方法で最も生体腎に近い治療法です。

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