B001-12 心臓ペースメーカー指導管理料

心臓ペースメーカー指導管理料

心臓ペースメーカー指導管理料とは、体内植込式心臓ペースメーカー等を使用している患者さんに対して、療養上必要な指導を行った場合に算定する医学管理料です。

B001_12 心臓ペースメーカー指導管理料

心臓ペースメーカー指導管理料 360点
イ 着用型自動除細動器による場合 360点
ロ ペースメーカーの場合 300点
ハ 植込型除細動器又は両室ペーシング機能付き植込型除細動器の場合 520点

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心臓ペースメーカー指導管理料の算定要件と加算

注1 体内植込式心臓ペースメーカー等を使用している患者(ロについては入院中の患者以外のものに限る。)に対して、療養上必要な指導を行った場合に、1月に1回に限り算定する。

体内植込式心臓ペースメーカー等って?

特定保険医療材料のペースメーカー、植込型除細動器、両室ペーシング機能付き植込型除細動器及び着用型自動除細動器のことを言います。命に関わる不整脈を治療するための体内植込み型装置ですが、不整脈が起こらないように治療するものではなく、常に心臓の脈を監視し、命に関わる不整脈の発作が出た場合にすみやかに反応して、電気ショックを発生させてその不整脈を退治し、発作による突然死を防いでくれる装置になります。

注2 区分番号K597に掲げるペースメーカー移植術、区分番号K598に掲げる両心室ペースメーカー移植術、区分番号K599に掲げる植込型除細動器移植術又は区分番号K599-3に掲げる両室ペーシング機能付き植込型除細動器移植術を行った日から起算して3月以内の期間に行った場合には、導入期加算として、140点を所定点数に加算する。

注3 特定疾患療養管理料を算定している患者については算定しない。

注4 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、当該患者(イを算定する場合に限る。)に対して、植込型除細動器の適応の可否が確定するまでの期間等に使用する場合に限り、初回算定日の属する月から起算して3月を限度として、月1回に限り、植込型除細動器移行期加算として、31,510点を所定点数に加算する。

注5 ロ又はハを算定する患者について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、前回受診月の翌月から今回受診月の前月までの期間、遠隔モニタリングを用いて療養上必要な指導を行った場合は、遠隔モニタリング加算として、それぞれ260点又は480点に当該期間の月数(当該指導を行った月に限り、11月を限度とする。)を乗じて得た点数を、所定点数に加算する。

心臓ペースメーカー指導管理料の留意事項

(1) 「注1」に規定する「体内植込式心臓ペースメーカー等」とは特定保険医療材料のペースメーカー、植込型除細動器、両室ペーシング機能付き植込型除細動器及び着用型自動除細動器を指す。

(2) 心臓ペースメーカー指導管理料は、電気除細動器、一時的ペーシング装置、ペースメーカー機能計測装置(ペーサーグラフィー、プログラマー等)等を有する保険医療機関において、体内植込式心臓ペースメーカー等を使用している患者であって入院中の患者以外のものについて、当該ペースメーカー等のパルス幅、スパイク間隔、マグネットレート、刺激閾値、感度等の機能指標を計測するとともに、療養上必要な指導を行った場合に算定する。この場合において、プログラム変更に要する費用は所定点数に含まれる。

(3) 計測した機能指標の値及び指導内容の要点を診療録に添付又は記載する。

(4) 心臓ペースメーカー患者等の指導管理については、関係学会より示された留意事項を参考とすること。

(5) 「注4」の植込型除細動器移行期加算は、次のいずれかに該当する場合に算定する。当該加算を算定する場合は、着用型自動除細動器の使用開始日及び次のいずれに該当するかを診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

心室頻拍又は心室細動による心臓突然死のリスクが高く、植込型除細動器(以下「ICD」という。)の適応の可否が未確定の患者を対象として、除細動治療を目的に、ICDの適応の可否が確定するまでの期間に限り使用する場合

ICDの適応であるが、患者の状態等により直ちにはICDが植え込めない患者を対象として、ICDの植え込みを行うまでの期間に限り使用する場合

(6) 「注5」の遠隔モニタリング加算は、遠隔モニタリングに対応した体内植込式心臓ペースメーカー、植込型除細動器又は両室ペーシング機能付き植込型除細動器を使用している患者であって、入院中の患者以外のものについて、適切な管理を行い、状況に応じて適宜患者に来院等を促す体制が整っている場合に算定する。この場合において、当該加算は、遠隔モニタリングによる来院時以外の期間における体内植込式心臓ペースメーカー等の機能指標の計測等を含めて評価したものであり、このような一連の管理及び指導を行った場合において、11 か月を限度として来院時に算定することができる。なお、この場合において、プログラム変更に要する費用は所定点数に含まれる。また、患者の急変等により患者が受診し、療養上必要な指導を行った場合は、「ロ」又は「ハ」を算定することができる。

令和6年 植込型除細動器移行期加算に関する施設基準

下記のいずれかの施設基準の届出を行っている保険医療機関であること。

(1) 「K599」植込型除細動器移植術、「K599-2」植込型除細動器交換術及び「K599-5」経静脈電極抜去術(レーザーシースを用いるもの)

(2) 「K599-3」両室ペーシング機能付き植込型除細動器移植術及び「K599-4」両室ペーシング機能付き植込型除細動器交換術

令和6年 遠隔モニタリング加算に関する施設基準

(1) 循環器内科、小児循環器内科又は心臓血管外科についての専門の知識及び5年以上の経験を有する常勤の医師が配置されていること。なお、不整脈及び心臓植込み型電気デバイスについての専門的な臨床経験を3年以上有していることが望ましい。

(2) 届出保険医療機関又は連携する別の保険医療機関(循環器内科、小児循環器内科又は心臓血管外科を標榜するものに限る。)において「K597」ペースメーカー移植術、「K597-2」ペースメーカー交換術、「K598」両心室ペースメーカー移植術から「K599-4」両室ペーシング機能付き植込型除細動器交換術までのいずれかの施設基準の届出を行っていること。

(3) 関連学会から示されているガイドライン等を遵守すること。

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