A242-2 術後疼痛管理チーム加算

術後疼痛管理チーム加算の算定要件と施設基準について

A242-2 術後疼痛管理チーム加算(1日につき) 100点

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術後疼痛管理チーム加算の算定要件

別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、区分番号L008に掲げるマスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔を伴う手術を行った患者であって、継続して手術後の疼痛管理を要するものに対して、当該保険医療機関の麻酔に従事する医師、看護師、薬剤師等が共同して疼痛管理を行った場合に、当該患者(入院基本料(特別入院基本料等を除く。)又は特定入院料のうち、術後疼痛管理チーム加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、手術日の翌日から起算して3日を限度として所定点数に加算する。

術後疼痛管理チーム加算の留意事項

(1) 術後疼痛管理チーム加算は、質の高い疼痛管理による患者の疼痛スコアの減弱、生活の質の向上及び合併症予防等を目的として、術後疼痛管理に係る専門的知識を有した多職種からなるチーム(以下「術後疼痛管理チーム」という。)が必要な疼痛管理を実施することを評価したものである。

(2) 術後疼痛管理チーム加算は、「L008」に掲げるマスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔を受けた患者であって、手術後に継続した硬膜外麻酔後における局所麻酔剤の持続的注入、神経ブロックにおける麻酔剤の持続的注入又は麻薬を静脈内注射により投与しているもの(覚醒下のものに限る。)に対して、術後疼痛管理チームが必要な疼痛管理を行った場合に、手術日の翌日から起算して3日を限度として、所定点数に加算する。

(3) 術後疼痛管理チームは、術後疼痛管理プロトコルを作成し、その内容に基づき、術後疼痛管理が必要な患者の状態に応じた疼痛管理及びその評価を行い、その内容を診療録に記載すること。なお、必要に応じて当該患者の診療を行う医師及び術後疼痛管理チーム以外の医師、看護師等と連携して対応すること。

加算が算定できる入院料について

術後疼痛管理チーム加算については、以下の入院料に対して加算を算定することが可能です。

令和6年 術後疼痛管理チーム加算の施設基準

(1) 以下の3名以上から構成される術後疼痛管理のための術後疼痛管理に係るチーム(術後疼痛管理チーム)が設置されていることが必要です。

麻酔に従事する常勤の医師(麻酔科医)

術後疼痛管理に係る所定の研修を修了した専任の看護師

術後疼痛管理に係る所定の研修を修了した専任の薬剤師

アからウまでのほか、術後疼痛管理に係る所定の研修を修了した臨床工学技士が配置されていることが望ましいとされています。

(2) (1)のイの専任の看護師は、年間 200 症例以上の麻酔管理を行っている保険医療機関において、手術室又は周術期管理センター等の勤務経験が2年以上あることが必要です。

(3) (1)のウの専任の薬剤師は、薬剤師としての勤務経験が5年以上あり、うち2年以上が周術期関連の勤務経験があることが必要です。

(4) (1)に掲げる臨床工学技士は、手術室、周術期管理センター又は集中治療部門の勤務経験が3年以上あることが必要です。

(5) (1)に掲げる術後疼痛管理に係る所定の研修とは、次の事項に該当する研修であることとされています。

医療関係団体等が主催する26時間以上の研修であって、当該団体より修了証が交付される研修であること。

術後疼痛管理のための専門的な知識・技術を有する看護師、薬剤師及び臨床工学技士等の養成を目的とした研修であること。なお、当該研修には、次の内容を含むものであること。

(イ) 術後疼痛に関係する解剖、生理、薬理学
(ロ) 術後疼痛発症例の抽出・早期対応
(ハ) 術後疼痛に対する鎮痛薬の種類と説明・指導
(ニ) 硬膜外鎮痛法、末梢神経ブロックのプランニングとモニタリング
(ホ) 患者自己調節式鎮痛法のプランニングとモニタリング
(ヘ) 術後鎮痛で問題となる術前合併症・リスクの抽出
(ト) 術後鎮痛法に伴う合併症の予防・発症時の対応
(チ) 在宅術後疼痛・院外施設での術後疼痛管理法の指導
(リ) 手術別各論

(6) 術後疼痛管理チームが組織上明確に位置づけられていることが必要です。

(7) 算定対象となる病棟の見やすい場所に術後疼痛管理チームによる診療が行われている旨の掲示をするなど、患者さんに対して必要な情報提供がなされていることが必要です。

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