2024年|重症皮膚潰瘍管理加算の算定要件と施設基準について

重症皮膚潰瘍を有している患者さんに対して、当該保険医療機関が計画的な医学管理を継続して行い、かつ、療養上必要な指導を行った場合に、以下の点数を算定します。

A226 重症皮膚潰瘍管理加算(1日につき) 18点

スポンサーリンク

算定要件について

重症皮膚潰瘍管理とは、重症な皮膚潰瘍(Sheaの分類Ⅲ度以上のものに限る。)を有している患者さんに対して、計画的な医学管理を継続して行い、かつ、療養上必要な指導を行うことをいいます。

加算対象の入院料について

以下の入院料を算定する場合のみ重症皮膚潰瘍管理加算の算定が可能です。

  • 療養病棟入院基本料
  • 有床診療所入院基本料
  • 有床診療所療養病床入院基本料
  • 特別入院基本料

Shea分類

Shea分類とは、褥瘡の深さによって分類される、一般的な重症度分類の一つです。

この分類は褥瘡の深さに基づいており、Ⅰ度からⅣ度までの4段階に分けられます。

Ⅰ度

急性炎症を伴うが、表皮の浅い褥瘡です。

皮膚の発赤や軽い炎症が見られます。

この段階では皮膚は完全に閉じており、表面的な損傷に限られています。

Ⅱ度

真皮や皮下組織まで達する褥瘡です。

皮膚が剥離し、浅い潰瘍や水疱が生じます。

Ⅲ度

筋組織まで達する褥瘡です。

Ⅲ度の褥瘡は、皮膚の全層に及ぶ深い潰瘍となり、皮下組織にまで達しますが、筋肉や骨は露出しません。

Ⅳ度

骨に達する褥瘡です。

Ⅳ度の褥瘡は最も重度の段階で、皮膚と皮下組織の損傷が筋肉や骨にまで及びます。

レセプト請求時の注意点について

重症皮膚潰瘍管理加算を算定する場合は、当該患者の皮膚潰瘍がSheaの分類のいずれに該当するかについて、診療報酬明細書の摘要欄に記載することが必要です。

重症皮膚潰瘍管理加算に関する施設基準

  1. 各患者さんに対する看護計画の策定、患者さんの状態の継続的評価、適切な医療機器の使用、褥瘡等の皮膚潰瘍の早期発見及び重症化の防止にふさわしい体制にあること。
  2. その他褥瘡等の皮膚潰瘍の予防及び治療に関して必要な処置を行うにふさわしい体制にあること。

重症皮膚潰瘍管理加算の施設基準に係る取扱いについては、基準を満たしていればよく、特に地方厚生局に対して、届出を行う必要はありません。

タイトルとURLをコピーしました