重症皮膚潰瘍管理加算とは、重症な皮膚潰瘍がある患者さんに対して、計画的な医学管理や療養上必要な指導を行った場合に算定する入院料の加算です。
A226 重症皮膚潰瘍管理加算(1日につき) 18点
重症皮膚潰瘍管理加算の算定要件
別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、重症皮膚潰瘍を有している患者に対して、当該保険医療機関が計画的な医学管理を継続して行い、かつ、療養上必要な指導を行った場合に、当該患者(入院基本料(特別入院基本料等を含む。)のうち、重症皮膚潰瘍管理加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、所定点数に加算する。
重症皮膚潰瘍管理加算の留意事項
(1) 重症皮膚潰瘍管理とは、重症な皮膚潰瘍(Shea の分類Ⅲ度以上のものに限る。)を有している者に対して、計画的な医学管理を継続して行い、かつ、療養上必要な指導を行うことをいう。
(2) 当該加算を算定する場合は、当該患者の皮膚潰瘍がSheaの分類のいずれに該当するかについて、診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
加算対象の入院料について
以下の入院料を算定する場合重症に皮膚潰瘍管理加算の算定が可能です。
Shea分類
Shea分類とは、褥瘡の深さによって分類される、一般的な重症度分類の一つです。
この分類は褥瘡の深さに基づいており、Ⅰ度からⅣ度までの4段階に分けられます。
Ⅰ度
急性炎症を伴うが、表皮の浅い褥瘡です。
皮膚の発赤や軽い炎症が見られます。
この段階では皮膚は完全に閉じており、表面的な損傷に限られています。
Ⅱ度
真皮や皮下組織まで達する褥瘡です。
皮膚が剥離し、浅い潰瘍や水疱が生じます。
Ⅲ度
筋組織まで達する褥瘡です。
Ⅲ度の褥瘡は、皮膚の全層に及ぶ深い潰瘍となり、皮下組織にまで達しますが、筋肉や骨は露出しません。
Ⅳ度
骨に達する褥瘡です。
Ⅳ度の褥瘡は最も重度の段階で、皮膚と皮下組織の損傷が筋肉や骨にまで及びます。
令和6年 重症皮膚潰瘍管理加算の施設基準
(1) 個々の患者に対する看護計画の策定、患者の状態の継続的評価、適切な医療機器の使用、褥瘡等の皮膚潰瘍の早期発見及び重症化の防止にふさわしい体制にあること。
(2) その他褥瘡等の皮膚潰瘍の予防及び治療に関して必要な処置を行うにふさわしい体制にあること。