【2023年】外来腫瘍化学療法診療料の算定要件と施設基準について

外来腫瘍化学療法診療料

悪性腫瘍を主病とする患者さん(入院中の患者以外)に対して、外来化学療法(別に厚生労働大臣が定めるものに限る。)の実施その他の必要な治療管理を行った場合に、以下の点数を算定します。

1 外来腫瘍化学療法診療料1

イ 抗悪性腫瘍剤を投与した場合 700点

ロ 抗悪性腫瘍剤の投与その他必要な治療管理を行った場合 400点

2 外来腫瘍化学療法診療料2

イ 抗悪性腫瘍剤を投与した場合 570点

ロ 抗悪性腫瘍剤の投与その他必要な治療管理を行った場合 270点

外来腫瘍化学療法診療料を算定するには、施設基準を満たし、地方厚生局への届出が必要です。届出についてもこのページで説明したいと思います。

スポンサーリンク

算定回数について

  • 1のイ及び2のイについては、当該患者さんに対して、抗悪性腫瘍剤を投与した場合に、月3回に限り算定します。
  • 1のロ及び2のロについては、1のイ又は2のイを算定する日以外の日において、当該患者さんに対して、抗悪性腫瘍剤の投与その他の必要な治療管理を行った場合に、週1回に限り算定します。

退院した患者さんに対して退院の日から起算して7日以内に行った治療管理の費用は、入院基本料に含まれため算定できません。

説明と指導について

外来化学療法の実施及びその他に必要な治療管理を行う場合は、患者さんの心理状態に十分配慮された環境で、以下の説明及び指導等を行うことが必要とされています。

患者さんの十分な理解が得られない場合又は患者さんを除く家族等にのみ説明を行った場合は算定できませんので注意して下さい。

治療内容の説明について

初回と治療内容を変更した際は、患者さんに対して、「抗悪性腫瘍剤の効能・効果・投与計画・副作用の種類とその対策・副作用に対する薬剤や医療用麻薬等の使い方・他の薬を服用している場合は薬物相互作・日常生活での注意点・抗悪性腫瘍剤ばく露の予防方法」等について文書により説明を行うこと。

POINT抗悪性腫瘍剤ばく露の予防方法については、関係学会から示されている抗悪性腫瘍剤ばく露対策の指針に基づき、患者さん及びその家族等に対して指導を行うことされています。

薬剤師からの説明について

説明と指導については、医師の指示を受けた薬剤師が行っても良いとされていますが、その場合は、指導を行った薬剤師が、当該患者さんの診療を担当する医師に対して、指導内容、過去の治療歴に関する患者情報(患者の投薬歴、副作用歴、アレルギー歴等)、服薬状況、患者さんからの症状及び不安等の訴えの有無等について医師に報告するとともに、必要に応じて、副作用に対応する薬剤、医療用麻薬等又は抗悪性腫瘍剤の処方に関する提案等を行うことが必要とされています。

薬剤師さんについては、抗悪性腫瘍剤に係る業務に従事した経験を有する専任である必要が

記録について

指導内容等の要点を診療録若しくは薬剤管理指導記録に記載又は説明に用いた文書の写しを診療録等に添付すること。

体制について

  • 抗悪性腫瘍剤の注射による投与を行うに当たっては、外来化学療法に係る専用室において、投与を行うこと。
  • 外来腫瘍化学療法診療料を算定する患者さんからの電話等による緊急の相談等に対して24時間対応できる体制を確保し、連絡先電話番号及び緊急時の注意事項等について、文書により提供すること。

小児加算について

患者さんが15歳未満の小児である場合には、小児加算として200点を加算することが可能です。

連携充実加算について

厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、1のイを算定した患者さんに対して、当該保険医療機関の医師又は当該医師の指示に基づき薬剤師が、副作用の発現状況、治療計画等を文書により提供した上で、患者さんの状態を踏まえて必要な指導を行った場合は、連携充実加算として、月1回に限り150点を所定点数に加算することが可能です。

連携充実加算については、外来腫瘍化学療法診療料1を届け出た保険医療機関において、外来腫瘍化学療法診療料1を算定する日に、次に掲げる全ての業務を実施した場合に月1回に限り算定が可能です。

算定要件

連携充実加算について、以下に掲げる全ての業務を行っている場合に算定します。

ア 化学療法の経験を有する専任の医師又は化学療法に係る調剤の経験を有する専任の薬剤師が必要に応じてその他の職種と共同して、患者さんに注射又は投薬されている抗悪性腫瘍剤等の副作用の発現状況を評価するとともに、副作用の発現状況を記載した治療計画等の治療の進捗に関する文書を患者さんに交付すること。なお、当該文書に次に掲げる事項が記載されていること。
(イ) 患者に実施しているレジメン
(ロ) 当該レジメンの実施状況
(ハ) 患者に投与した抗悪性腫瘍剤等の投与量
(ニ) 主な副作用の発現状況(「有害事象共通用語規準 v5.0 日本語訳JCOG版」に基づく副作用の重篤度のスケール(Grade)及び関連する血液・生化学的検査の結果等)
(ホ) その他医学・薬学的管理上必要な事項
イ 治療の状況等を共有することを目的に、交付した治療計画等の治療の進捗に関する文書を他の保険医療機関の医師若しくは薬剤師又は保険薬局の薬剤師に提示するよう患者さんに指導を行うこと。
ウ 他の保険医療機関又は保険薬局から服薬状況、抗悪性腫瘍剤等の副作用等に関する情報が提供された場合には、必要な分析又は評価等を行うこと。
エ 悪性腫瘍の治療を担当する医師の診察に当たっては、あらかじめ薬剤師、看護師等と連携して服薬状況、抗悪性腫瘍剤等の副作用等に関する情報を収集し、診療に活用することが望ましい。
オ 療養のため必要な栄養の指導を実施する場合には、管理栄養士と連携を図ること。

連携充実加算の施設基準について

  1. 化学療法を実施している患者の栄養管理を行うにつき必要な体制が整備されていること。
  2. 他の保険医療機関及び保険薬局との連携体制が確保されていること。

バイオ後続品導入初期加算について

患者さんに対し、バイオ後続品に係る説明を行い、バイオ後続品を使用した場合は、バイオ後続品導入初期加算として、当該バイオ後続品の初回の使用日の属する月から起算して3月を限度として、月1回に限り150点を所定点数に加算することが可能です。

外来腫瘍化学療法診療料の施設基準について

(1)外来腫瘍化学療法診療料1の施設基準

イ 外来化学療法及び当該外来化学療法に伴う副作用等に係る検査又は投薬等を行うにつき十分な体制が整備されていること。

ロ 外来化学療法を行うにつき必要な機器及び十分な専用施設を有していること。

ハ 外来化学療法の評価に係る委員会を設置していること。

POINT

  1. 外来化学療法を実施するための専用のヘッドを有する治療室を保有している。
  2. 化学療法の経験を5年以上有する専任の常勤医師が勤務している。
  3. 化学療法の経験を5年以上有する専任の看護師が化学療法を実施している時間帯において常時当該治療室に勤務している。
  4. 化学療法に係る調剤の経験を5年以上有する専任の常勤薬剤師が勤務している。
  5. 専任の医師、看護師又は薬剤師は院内に常時1人以上配置され、本診療料を算定している患者さんから電話等による緊急の相談等に24時間対応できる連絡体制が整備されている。
  6. 急変時の緊急時に患者さんが入院できる体制が確保されている又は他院との連携により緊急時に入院できる体制が整備されている。
  7. 実施される化学療法のレジメンの妥当性を評価し、承認する委員会を開催している。

(2)外来腫瘍化学療法診療料2の施設基準

イ 外来化学療法及び当該外来化学療法に伴う副作用等に係る検査又は投薬等を行うにつき必要な体制が整備されていること。

ロ (1)のロを満たすものであること。

POINT

  • 外来化学療法を実施するための専用のヘッドを有する治療室を保有している。
  • 化学療法の経験を有する専任の看護師が化学療法を実施している時間帯において常時当該治療室に勤務している。
  • 化学療法
  • 専任の医師、看護師又は薬剤師は院内に常時1人以上配置され、本診療料を算定している患者さんから電話等による緊急の相談等に24時間対応できる連絡体制が整備されている。
  • 急変時の緊急時に患者さんが入院できる体制が確保されている又は他院との連携により緊急時に入院できる体制が整備されている。

届出を行う地方厚生局HPについて

外来腫瘍化学療法診療料及び連携充実加算を算定するに当たっては、保険医療機関が所在する都道府県を管轄する地方厚生局に必要書類を1部提出する必要があります。

各書式は各地方厚生局のH Pよりダウンロードできます。
タイトルとURLをコピーしました