バイオ後続品使用体制加算とは、バイオ後続品を使用する患者さんに後続品の有効性や安全性について十分な説明を行い、一定の基準を満たした場合に算定できる入院料の加算です。
A243-2 バイオ後続品使用体制加算(入院初日) 100点
バイオ後続品使用体制加算の算定要件
別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者(入院基本料(特別入院基本料等含む。)又は特定入院料のうち、バイオ後続品使用体制加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)であって、バイオ後続品のある先発バイオ医薬品(バイオ後続品の適応のない患者に対して使用する先発バイオ医薬品は除く。)及びバイオ後続品を使用する患者について、バイオ後続品使用体制加算として、入院初日に限り所定点数に加算する。
バイオ後続品使用体制加算の留意事項
(1) バイオ後続品使用体制加算は、バイオ後続品の品質、有効性、安全性、安定供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえバイオ後続品の採用を決定する体制が整備されている保険医療機関を評価したものである。
バイオ後続品とは、国内で既に新有効成分含有医薬品として承認されたバイオテクノロジー応用医薬品(先行バイオ医薬品)と同等/同質の品質、安全性、有効性を有する医薬品として、異なる製造販売業者により開発される医薬品のことをいいます。
(2) バイオ後続品使用体制加算は、入院及び外来においてバイオ後続品の導入に関する説明を積極的に行っている旨を当該保険医療機関の見やすい場所に掲示するとともに、原則としてウェブサイトに掲載している保険医療機関であって、当該保険医療機関の調剤したバイオ後続品のある先発バイオ医薬品(バイオ後続品の適応のない患者に対して使用する先発バイオ医薬品は除く。以下同じ。)及びバイオ後続品を合算した規格単位数量に占めるバイオ後続品の規格単位数量の割合が各成分に定められた割合以上である保険医療機関において、バイオ後続品のある先発バイオ医薬品及びバイオ後続品を使用する患者について、入院初日に算定する。
加算が算定できる入院料について
以下の入院料に対して加算を算定することが可能です。
バイオ後続品使用体制加算の施設基準
(1) 病院では、薬剤部門においてバイオ後続品の品質、安全性、安定供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえ薬事委員会等でバイオ後続品の採用を決定する体制が整備されていること。
有床診療所では、薬剤部門又は薬剤師がバイオ後続品の品質、安全性、安定供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえバイオ後続品の採用を決定する体制が整備されていること。
(2) 直近1年間におけるバイオ後続品のある先発バイオ医薬品(バイオ後続品の適応のない患者に対して使用する先発バイオ医薬品は除く。以下「先発バイオ医薬品」という。)及びバイオ後続品の使用回数の合計が100回を超えること。
(3) 当該保険医療機関において調剤した先発バイオ医薬品及びバイオ後続品について、当該薬剤を合算した規格単位数量に占めるバイオ後続品の規格単位数量の割合について、ア及びイを満たすこと。
ア 次に掲げる成分について、当該保険医療機関において調剤した先発バイオ医薬品及びバイオ後続品について、当該成分全体の規格単位数量に占めるバイオ後続品の規格単位数量の割合が80%以上であること。ただし、直近1年間における当該成分の規格単位数量の合計が50未満の場合を除く。
(イ) エポエチン
(ロ) リツキシマブ
(ハ) トラスツズマブ
(ニ) テリパラチド
イ 次に掲げる成分について、当該保険医療機関において調剤した先発バイオ医薬品及びバイオ後続品について、当該成分全体の規格単位数量に占めるバイオ後続品の規格単位数量の割合が 50%以上であること。ただし、直近1年間における当該成分の規格単位数量の合計が50未満の場合を除く。
(イ) ソマトロピン
(ロ) インフリキシマブ
(ハ) エタネルセプト
(ニ) アガルシダーゼベータ
(ホ) ベバシズマブ
(ヘ) インスリンリスプロ
(ト) インスリンアスパルト
(チ) アダリムマブ
(リ) ラニビズマブ
- Q対象薬剤のバイオ後続品であるかどうかは、厚生労働省ホームページ「薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について」に示された後発医薬品に係る情報を参考にすることでよいのでしょうか。
- A
その通りです。ただし、新医薬品等の薬価基準への収載、薬価改定により情報が更 新されるため、最新の情報を参照しましょう。 参考:薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について
(4) 入院及び外来においてバイオ後続品の使用に積極的に取り組んでいる旨を当該保険医療機関の見やすい場所に掲示していること。
(5) (4)の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。自ら管理するホームページ等を有しない場合については、この限りではないこと。