2024年|重症患者初期支援充実加算の算定要件と施設基準について

重症患者初期支援充実加算は、集中治療領域において、患者さんの治療に直接関わらない専任の担当者(入院時重症患者対応メディエーター)が、特に重篤な状態の患者さんの治療を行う医師・看護師等の他職種とともに、患者さん及びその家族等に対して、治療方針・内容等の理解及び意向の表明を支援する体制を評価したものであり、入院している患者さんについて、入院した日から起算して3日を限度として以下の点数を算定します。

A234-4 重症患者初期支援充実加算(1日につき) 300点

※ここでいう入院した日とは、重症患者初期支援充実加算を算定できる治療室に入院又は転棟した日のことをいいます。

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入院時重症患者対応メディエーターについて

入院時重症患者対応メディエーターは、以下の業務を行うものとされています。

 患者さん及びその家族等の同意を得た上で、当該患者及びその家族等が治療方針及びその内容等を理解し、当該治療方針等に係る意向を表明することを、当該患者の治療を行う医師・看護師等の他職種とともに、支援を行う。

患者さん及びその家族等に対して支援を行うに当たっては、支援の必要性が生じてから可能な限り早期に支援が開始できるよう取り組む。

患者さん及びその家族等の心理状態に配慮した環境で支援を行う。

患者さん及びその家族等に対して実施した支援の内容及び実施時間について診療録等に記載する。

加算が算定できる入院料について

重症患者初期支援充実加算については、以下の入院料に対して加算を算定することが可能です。

  • 救命救急入院料
  • 特定集中治療室管理料
  • ハイケアユニット入院医療管理料
  • 脳卒中ケアユニット入院医療管理料
  • 小児特定集中治療室管理料
  • 新生児特定集中治療室管理料
  • 総合周産期特定集中治療室管理料
  • 新生児治療回復室入院医療管理料

重症患者初期支援充実加算の施設基準

(1) 患者サポート体制充実加算に係る届出を行っている必要があります。

(2) 療機関内に特に重篤な患者及びその家族等が治療方針及びその内容等を理解し、当該治療方針等に係る意向を表明するための支援を行う体制として、以下の体制が整備されていることが必要です。

医療機関内に患者さん及びその家族等が治療方針及びその内容等を理解し、当該治療方針等に係る意向を表明するための支援を行う専任の担当者(入院時重症患者対応メディエーター)を配置していることが必要です。なお、当該支援に当たっては、患者さんの診療を担う医師及び看護師等の他職種とともに支援を行うこととされています。

入院時重症患者対応メディエーターは、当該患者の治療に直接関わらない者であって、以下のいずれかに該当するものであることが必要です。なお、以下の(イ)に掲げる者については、医療関係団体等が実施する特に重篤な患者及びその家族等に対する支援に係る研修を令和5年3月31日までに修了していることが望ましいとされています。

(イ) 医師、看護師、薬剤師、社会福祉士、公認心理師又はその他医療有資格者

(ロ) (イ)以外の者であって、医療関係団体等が実施する特に重篤な患者及びその家族等に対する支援に係る研修を修了し、かつ、当該支援に係る経験を有する者

 患者さん及びその家族等に対する支援に係る取組の評価等を行うカンファレンスが月1回程度開催されており、入院時重症患者対応メディエーター、集中治療部門の職員等に加え、必要に応じて当該患者の診療を担う医師、看護師等が参加していることが必要です。カンファレンスについては、患者サポート体制充実加算におけるカンファレンスを活用することで大丈夫です。

 患者さん及びその家族等に対する支援に係る対応体制及び報告体制をマニュアルとして整備し、職員に遵守させていることが必要です。マニュアルについては、患者サポート体制充実加算におけるマニュアルを活用することで大丈夫です。

患者さん及びその家族等に対する支援の内容その他必要な実績を記録していることが必要です。

定期的に患者さん及びその家族等に対する支援体制に関する取組の見直しを行っていることが必要です。

(3) (2)のウのカンファレンスの開催が困難な場合にあっては、令和4年9月30日までに開催予定であれば、大丈夫とされています。

(4) (2)のイの(イ)における公認心理師については、平成31年4月1日から当分の間、以下のいずれかの要件に該当する者は、公認心理師とみなすとされています。

平成31年3月31日時点で、臨床心理技術者として保険医療機関に従事していた者

公認心理師に係る国家試験の受験資格を有する者

届出を行う地方厚生局HPについて

届出を行う際は、医療機関が所在する都道府県を管轄する『地方厚生局』に必要書類を提出して申請を行う必要があります。

基本診療料の各書式(令和6年)については、各地方厚生局のH Pよりダウンロードできます。

届出時の留意事項

  • 各月の末日までに要件審査を終え、届出を受理した場合は、翌月の1日から当該届出に係る診療報酬を算定することができます。また、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理した場合には当該月の1日から算定することができます。
  • 施設基準等の届出に当たっては、原則として郵便による送付をお願いしております。(FAXによる届出はできません。)
  • 届出書は、正本1通(届出書にかかる添付書類を含む)を提出してください。なお、控えとして送付した正本のコピー等を保存してください。
  • 「行政手続きに係る押印を不要とする取扱いについて」により、本ページに掲載されている様式は、令和3年2月1日以降、押印が不要となりました。
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