B001-4 小児特定疾患カウンセリング料

小児特定疾患カウンセリング料

小児特定疾患カウンセリング料とは、18歳未満の患者さん及び患者さんと一緒に来院したご家族の方に対し、心の相談や発達に関する相談、不登校の相談などを日頃の生活や環境をしっかり聴取した上でカウンセリングを行った場合に算定する医学管理料です。

B001_4 小児特定疾患カウンセリング料

イ 医師による場合
(1) 初回 800点
(2) 初回のカウンセリングを行った日後1年以内の期間に行った場合

① 月の1回目 600点
② 月の2回目 500点

(3) 初回のカウンセリングを行った日から起算して2年以内の期間に行った場合((2)の場合を除く。)

① 月の1回目 500点
② 月の2回目 400点

(4) 初回のカウンセリングを行った日から起算して4年以内の期間に行った場合((2)及び(3)の場合を除く。) 400点
ロ 公認心理師による場合 200点

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小児特定疾患カウンセリング料の算定要件と加算

注1 小児科又は心療内科を標榜する保険医療機関において、小児科若しくは心療内科を担当する医師又は医師の指示を受けた公認心理師が、別に厚生労働大臣が定める患者であって入院中以外のものに対して、療養上必要なカウンセリングを同一月内に1回以上行った場合に、初回のカウンセリングを行った日から起算して、2年以内の期間においては月2回に限り、2年を超える期間においては、4年を限度として、月1回に限り、算定する。ただし、特定疾患療養管理料通院・在宅精神療法又は心身医学療法を算定している患者については算定しない。

注2 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、小児特定疾患カウンセリング料イの(1)、(2)、(3)又は(4)を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、イの(1)、(2)の①若しくは②、(3)の①若しくは②又は(4)の所定点数に代えて、それぞれ696点、522点若しくは435点、435点若しくは348点又は348点を算定する。

小児特定疾患カウンセリング料の留意事項

(1) 「イ」については、乳幼児期及び学童期における特定の疾患を有する患者及びその家族に対して日常生活の環境等を十分勘案した上で、小児科(小児外科を含む。以下この部において同じ。)又は心療内科の医師が一定の治療計画に基づいて療養上必要なカウンセリングを行った場合に算定する。

(2) 「ロ」については、乳幼児期及び学童期における特定の疾患を有する患者及びその家族等に対して、日常生活の環境等を十分勘案した上で、当該患者の診療を担当する小児科又は心療内科の医師の指示の下、公認心理師が当該医師による治療計画に基づいて療養上必要なカウンセリングを20分以上行った場合に算定する。なお、一連のカウンセリングの初回は当該医師が行うものとし、継続的にカウンセリングを行う必要があると認められる場合においても、3月に1回程度、医師がカウンセリングを行うこと。

(3) カウンセリングを患者の家族等に対して行った場合は、患者を伴った場合に限り算定する。

(4) 小児特定疾患カウンセリング料の対象となる患者は、次に掲げる患者である。

気分障害の患者

神経症性障害の患者
ストレス関連障害の患者
身体表現性障害(小児心身症を含む。また、喘息や周期性嘔吐症等の状態が心身症と判断される場合は対象となる。)の患者
生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群(摂食障害を含む。)の患者
心理的発達の障害(自閉症を含む。)の患者
小児期又は青年期に通常発症する行動及び情緒の障害(多動性障害を含む。)の患者

摂食障害は主に思春期以降の女性に多く発症していましたが、ここ30年程前から10~15歳の前思春期年齢でも発症する患者が増加していると言われています。ダイエットをした結果やせが進行してしまう「神経性やせ症」や、学校の給食で完食を強要されたことや、胃腸炎のときに嘔吐し嘔吐恐怖が出現したことなどをきっかけに食べ物が喉を通らずやせが進行してしまう「食物摂取を回避する病型」があります。

(5) 小児特定疾患カウンセリング料の対象となる患者には、登校拒否の者及び家族又は同居者から虐待を受けている又はその疑いがある者を含むものであること。

(6) イの(1)は、原則として同一患者に対して、初めてカウンセリングを行った場合に限り算定することができる。

(7) 小児特定疾患カウンセリング料は、同一暦月において、初回のカウンセリングを行った日から起算して2年以内は第1回目及び第2回目のカウンセリングを行った日、2年を超える期間においては4年を限度として第1回目のカウンセリングを行った日に算定する。

(8) 「ロ」を算定する場合、公認心理師は、当該疾病の原因と考えられる要素、治療計画及び指導内容の要点等についてカウンセリングに係る概要を作成し、指示を行った医師に報告する。当該医師は、公認心理師が作成した概要の写しを診療録に添付する。

公認心理師とは?

公認心理師とは、「心理に関する支援を要する者の心理状態の観察・分析」「心理に関する支援を要する者との心理相談による助言・指導」「心理に関する支援を要する者の関係者との心理相談による助言・指導」「メンタルヘルスの知識普及のための教育・情報提供」を行う、公認心理師法を根拠とする日本の心理職国家資格です。

(9) 小児特定疾患カウンセリング料を算定する場合には、同一患者に対し初めてのカウンセリングを行った年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記載する。

(10) 電話によるカウンセリングは、本カウンセリングの対象とはならない。

(11) 「注2」に規定する情報通信機器を用いたカウンセリングについては、オンライン指針に沿って診療を行った場合に算定する。

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