B001-8 皮膚科特定疾患指導管理料

皮膚科特定疾患管理料

皮膚科特定疾患指導管理料とは、皮膚科または皮膚泌尿器科を標榜する医療機関で、皮膚科または皮膚泌尿器科を担当する医師が、 厚生労働大臣が定める疾患に罹患している患者に対して、計画的な医学管理を継続して行い、療養上必要な指導を行った場合に月1回に限り算定する医学管理料です。

B001_8 皮膚科特定疾患指導管理料

イ 皮膚科特定疾患指導管理料(Ⅰ) 250点
ロ 皮膚科特定疾患指導管理料(Ⅱ) 100点

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皮膚科特定疾患指導管理料の算定要件

注1 皮膚科又は皮膚泌尿器科を標榜する保険医療機関において、皮膚科又は皮膚泌尿器科を担当する医師が、別に厚生労働大臣が定める疾患に罹患している患者に対して、計画的な医学管理を継続して行い、かつ、療養上必要な指導を行った場合に、当該疾患の区分に従い、それぞれ月1回に限り算定する。

皮膚科特定疾患指導管理料(Ⅰ)の対象疾患

天疱瘡

類天疱瘡

エリテマトーデス(紅斑性狼瘡)

紅皮症

尋常性乾癬

掌蹠膿疱症

先天性魚鱗癬

類乾癬

偏平苔癬

結節性痒疹その他の痒疹(慢性型で経過が1年以上のものに限る。)

皮膚科特定疾患指導管理料(Ⅱ)の対象疾患

帯状疱疹

じんま疹

アトピー性皮膚炎(16歳以上の患者が罹患している場合に限る。)

尋常性白斑

円形脱毛症

脂漏性皮膚炎

注2 初診料を算定する初診の日に行った指導又は当該初診の日から1月以内に行った指導の費用は、初診料に含まれるものとする。

注3 入院中の患者に対して指導を行った場合又は退院した患者に対して退院の日から1月以内に指導を行った場合における当該指導の費用は、入院基本料に含まれるものとする。

注4 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、皮膚科特定疾患指導管理料を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、イ又はロの所定点数に代えて、それぞれ218点又は87点を算定する。

皮膚科特定疾患指導管理料の留意事項

(1) 皮膚科を標榜する保険医療機関とは、皮膚科、皮膚泌尿器科又は皮膚科及び泌尿器科、形成外科若しくはアレルギー科を標榜するものをいい、他の診療科を併せ標榜するものにあっては、皮膚科又は皮膚泌尿器科を専任する医師が本指導管理を行った場合に限り算定するものであり、同一医師が当該保険医療機関が標榜する他の診療科を併せ担当している場合にあっては算定できない。

(2) 皮膚科特定疾患指導管理料(Ⅰ)の対象となる特定疾患は、天疱瘡、類天疱瘡、エリテマトーデス(紅斑性狼瘡)、紅皮症、尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、先天性魚鱗癬、類乾癬、扁平苔癬並びに結節性痒疹及びその他の痒疹(慢性型で経過が1年以上のものに限る。)であり、皮膚科特定疾患指導管理料(Ⅱ)の対象となる特定疾患は、帯状疱疹、じんま疹、アトピー性皮膚炎(16 歳以上の患者が罹患している場合に限る。)、尋常性白斑、円形脱毛症及び脂漏性皮膚炎である。ただし、アトピー性皮膚炎については、外用療法を必要とする場合に限り算定できる。

天疱瘡

自分の上皮細胞を接着させる分子に対する抗体により、皮膚や粘膜に水疱やびらんを生じる自己免疫性水疱症です。

全身性エリテマトーデス

免疫が自分自身の皮膚、関節、腎臓や心臓など、全身の組織や臓器を攻撃してしまう膠原病と呼ばれる病気の一つです。

(3) 医師が一定の治療計画に基づいて療養上必要な指導管理を行った場合に、月1回に限り算定する。

(4) 第1回目の皮膚科特定疾患指導管理料は、「A000」初診料を算定した初診の日又は当該保険医療機関から退院した日からそれぞれ起算して1か月を経過した日以降に算定する。

(5) 「注4」に規定する情報通信機器を用いた医学管理については、オンライン指針に沿って診療を行った場合に算定する。

(6) 皮膚科特定疾患指導管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)は、同一暦月には算定できない。

(7) 診療計画及び指導内容の要点を診療録に記載する。

厚生局個別指導の注意点

  • 診療録に診療計画及び診療内容の要点の記載がない、または乏しい内容のカルテ記載。
  • 皮膚科及び皮膚泌尿器科の専任でない医師が指導管理を行っている。(他の診療科を併せて担当している医師が行ったものについて算定している。)

カルテ記載のポイント

カルテ記載のポイントとしては、やはり「SOPA」をしっかり記載する事が大切です。

患者の訴えはどうなのか、病態の経過はどうなのか…、そして医師からの他覚的所見として皮膚の状態の記載です。

記載例

S:まだ痛みが継続している

O:右胸部に広範囲に水泡の集簇あり 一部痂皮化
  感覚異常あり
  疼痛あり

A:#右胸部帯状疱疹
2021/10/1 症状及び身体所見より上記と診断し、抗ウイルス剤内服処方
10/8 一部痂皮化しており経過良好 疼痛残存しているため鎮痛剤処方にて対応

P:1週間後再診

※初診から1ヶ月を経過し、一定の治療計画に基づいて療養上必要な指導管理を行った場合に当該管理料を算定します。

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