耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料とは、耳鼻咽喉科を標榜する医療機関において、耳鼻咽喉科を担当する医師が対象の疾患について計画的な医学管理を継続して行い、療養上必要な指導を行った場合に算定する医学管理料です。
B001_21 耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料 150点
耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料の算定要件
注1 耳鼻咽喉科を標榜する保険医療機関において、耳鼻咽喉科を担当する医師が、別に厚生労働大臣が定める患者であって入院中以外のものに対して、計画的な医学管理を継続して行い、かつ、療養上必要な指導を行った場合に、月1回に限り算定する。
注2 初診料を算定する初診の日に行った指導又は当該初診の日から1月以内に行った指導の費用は、初診料に含まれるものとする。
注3 退院した患者に対して退院の日から起算して1月以内に指導を行った場合における当該指導の費用は、入院基本料に含まれるものとする。
耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料の留意事項
(1) 耳鼻咽喉科と他の診療科を併せ標榜する保険医療機関にあっては、耳鼻咽喉科を専任する医師が当該指導管理を行った場合に限り算定するものであり、同一医師が当該保険医療機関が標榜する他の診療科を併せて担当している場合にあっては算定できない。
(2) 耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料の対象となる患者は、15 歳未満の患者であって、発症から3か月以上遷延している若しくは当該管理料を算定する前の1年間において3回以上繰り返し発症している滲出性中耳炎の患者である。
滲出性中耳炎とは
鼓膜の奥に液体が溜まる中耳炎です。子供の難聴の原因として多い病気ですが、急性の炎症がないため無症状で気づかれないことも多く、そのままにしておくと難聴による言語や学習への影響、鼓膜の変化が残ることもあります。
(3) 医師が一定の治療計画に基づいて療養上必要な指導管理を行った場合に、月1回に限り算定する。
(4) 耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料は、初診料を算定した初診の日又は当該保険医療機関から退院した日からそれぞれ起算して1か月を経過した日以降に算定する。
(5) 診療計画及び指導内容の要点を診療録に記載する。
診療録の記載について
耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料の算定を行った際は、診療計画及び指導内容の要点を診療録に記載しましょう。
カルテ記載(指導例)
滲出性中耳炎に対して以下の指導を行った。
再発予防のために大切なのは、膿や滲出液を排出し切るまで治療を続けることが大切です。通院を自己判断でやめないようにして下さい。
鼻水の量が増えたり、ひどい鼻づまりが起きているときには、鼻吸引や鼻洗浄の処置が必要ですので受診して下さい。
症状増悪時や長期改善が見られない場合は、鼓膜切開術や鼓膜チューブ留置術という外来でできる処置を検討します。