喘息治療管理料とは、継続して喘息の治療で通院されている患者さんに対してピークフローメーターの貸し出しや喘息日誌の提供等を行い、計画的な治療を行った場合に算定する医学管理料です。
B001−16 喘息治療管理料
イ 喘息治療管理料1
(1)1月目 75点
(2)2月目以降 25点
ロ 喘息治療管理料2 280点
喘息治療管理料の算定要件
注1 「イ 喘息治療管理料1」については、入院中の患者以外の喘息の患者に対して、ピークフローメーターを用いて計画的な治療管理を行った場合に、月1回に限り算定する。
注2 「イ 喘息治療管理料1」については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、重度喘息である20歳以上の患者(中等度以上の発作により当該保険医療機関に緊急受診(初診料の注7、再診料の注5又は外来診療料の注8に規定する加算を算定したものに限る。)した回数が過去1年間に3回以上あるものに限る。)に対して、治療計画を策定する際に、日常の服薬方法、急性増悪時における対応方法について、その指導内容を文書により交付し、週1回以上ピークフローメーターに加え一秒量等計測器を用い、検査値等を報告させた上で管理した場合に、重度喘息患者治療管理加算として、次に掲げる点数を月1回に限り加算する。
イ 1月目 2,525点
ロ 2月目以降6月目まで 1,975点
注3 「ロ 喘息治療管理料2」については、入院中の患者以外の喘息の患者(6歳未満又は65歳以上のものに限る。)であって、吸入ステロイド薬を服用する際に吸入補助器具を必要とするものに対して、吸入補助器具を用いた服薬指導等を行った場合に、初回に限り算定する。
- Q「初回に限り算定する」の初回とはどのような意味でしょうか?
- A
初回とは、吸入補助器具が初めて患者に提供され、併せて服薬指導が実施された時点をいいます。もともと吸入をしていた患者さんについて、吸入補助器具を初めて交付し、服薬指導も実施した際にも算定可能です。また、小児の成長に伴い大きさの異なる補助器具を使用する必要があった場合は、1回(初回交付が1歳未満の場合は2回)に限り再度算定可能です。その場合には、再度算定が必要な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。
- Q保険薬局から吸入補助器具を提供した場合も算定可能でしょうか?
- A
算定できません。吸入補助器具に係る費用は管理料に含まれており、医療機関が提供した場合のみ算定可能です。
喘息患者への管理指導
食事について
食事ではバランスのとれた栄養を摂取することが基本です。また、喘息の人は刺激の強い食べ物やアレルギーのある食べ物、保存料や着色料が含まれる加工食品などを控える必要があります。
・バランスのとれた食事を心がける
・フルーツ、野菜、全粒穀物、低脂肪の肉や魚、豆類を多く摂取する
・グレープフルーツやメロン、キウイなどの果物類はアレルゲンが含まれているため、喘息発作を悪化させる可能性があるの注意する
・香辛料は気管を刺激し、喘息発作の原因となるため摂取を控える
運動について
運動は適度に毎日継続して行うことが大切です。
・気温が低いときや乾燥した場所での運動は避けるようにしましょう
・運動中に発作が起きた場合は、すぐに運動を中断しましょう
・運動中はこまめに水分を摂取しましょう
服薬について
・根気強く薬を続ける必要があることを説明する(毎日の服薬を守ること)
・症状が軽快しても、吸入の継続が必要であることを説明する(自己判断で中止しないこと)
・発作時のリリーバーとしての吸入短時間作用性β刺激薬の使用法と、短期間のステロイド内服薬の意味を説明する
喘息治療管理料の留意事項
(1) 喘息治療管理料1は、保険医療機関が、ピークフローメーター、ピークフロー測定日記等を患者に提供し、計画的な治療管理を行った場合に月1回に限り算定する。なお、当該ピークフローメーター、ピークフロー測定日記等に係る費用は所定点数に含まれる。なお、喘息治療管理料1において、「1月目」とは初回の治療管理を行った月のことをいう。
- Q患者さんの不注意でピークフロメーターが破損または紛失した場合、新たに渡すピークフロメーターについては患者さんに費用を請求してもいいのでしょうか?
- A
上記のような場合は費用を徴収してもいいとされています。
(2) 喘息治療管理料2は、6歳未満又は65歳以上の喘息の患者であって、吸入ステロイド薬を服用する際に吸入補助器具を必要とするものに対して、吸入補助器具を患者に提供し、服薬指導等を行った場合に、初回に限り算定する。指導に当たっては、吸入補助器具の使用方法等について文書を用いた上で患者等に説明し、指導内容の要点を診療録に記載する。なお、この場合において、吸入補助器具に係る費用は所定点数に含まれる。
- Q喘息治療管理料1と喘息治療管理料2の算定要件をそれぞれ満たした場合、同じ月に併せて算定してもいいのでしょうか?
- A
算定要件を満たしていれば算定可能です。
(3) 喘息治療管理料を算定する場合、保険医療機関は、次の機械及び器具を備えていなければならない。ただし、これらの機械及び器具を備えた別の保険医療機関と常時連携体制をとっている場合には、その旨を患者に対して文書により説明する場合は、備えるべき機械及び器具はカ及びキで足りるものとする。
ア 酸素吸入設備
イ 気管内挿管又は気管切開の器具
ウ レスピレーター
エ 気道内分泌物吸引装置
オ 動脈血ガス分析装置(常時実施できる状態にあるもの)
カ スパイロメトリー用装置(常時実施できる状態にあるもの)
キ 胸部エックス線撮影装置(常時実施できる状態にあるもの)
(4) ピークフローメーターによる治療管理の実施に当たっては、関係学会よりガイドラインが示されているので、治療管理が適切になされるよう十分留意されたい。
(5) 「注2」に規定する加算については、当該加算を算定する前1年間において、中等度以上の発作による当該保険医療機関への緊急外来受診回数が3回以上あり、在宅での療養中である20歳以上の重度喘息患者を対象とし、初回の所定点数を算定する月(暦月)から連続した6か月について、必要な治療管理を行った場合に月1回に限り算定すること。
(6) 当該加算を算定する場合、ピークフローメーター、一秒量等計測器及びスパイロメーターを患者に提供するとともに、ピークフローメーター、一秒量等計測器及びスパイロメーターの適切な使用方法、日常の服薬方法及び増悪時の対応方法を含む治療計画を作成し、その指導内容を文書で交付すること。
(7) 当該加算を算定する患者に対しては、ピークフロー値、一秒量等を毎日計測させ、その検査値について週に1度以上報告させるとともに、その検査値等に基づき、随時治療計画の見直しを行い、服薬方法及び増悪時の対応について指導すること。
(8) 当該加算を算定する患者が重篤な喘息発作を起こすなど、緊急入院による治療が必要となった場合は、適切に対応すること。
令和6年 重度喘息患者治療管理加算の施設基準
(1) 専任の看護師又は准看護師が常時1人以上配置され、患者からの問い合わせ等に24時間対応できる体制を整えていること。
(2) ピークフロー値及び一秒量等を計測する機器を備えるとともに、患者から定期的に報告される検査値等の情報を適切に蓄積、解析し、管理できる体制を整えていること。
(3) 当該保険医療機関において、又は別の保険医療機関との連携により、緊急入院を受け入れる体制を常に確保していること。