不妊症の患者さんへ一般不妊治療を実施している場合に、患者様の同意を得て、計画的な医学管理を継続して行い、療養上必要な指導を行った場合に、以下の点数を3か月間に1回限り算定します。
一般不妊治療管理料 250点
※初診料を算定する初診の日に行った指導又は当該初診の日の同月内に行った指導の費用は、初診料に含まれるため算定不可。
※算定を行うにあたり、施設基準の届出が必要です。
POINT以下の方は算定できませんので注意して下さい。
- 入院中の患者さん
- 生殖補助医療管理料を算定している患者さん
治療計画書の取り扱いについて
医師が作成した「治療計画書」を用いて、患者さんとそのパートナーに治療計画の説明を行った上で交付し、別に同意書をもらうことが必要です。なお、治療計画の作成に当たっては、患者さんとそのパートナーの病態、就労の状況を含む社会的要因、薬物療法の副作用や合併症のリスク等を考慮することが必要とされています。
また、6か月に1回以上、患者さんとそのパートナーに対して治療内容等に係る同意について確認するとともに、必要に応じて治療計画の見直しを行うことが必要です。

治療計画の見直しがあった場合は、その都度文書による同意が必要です。また、計画書と同意書は必ず診療録に添付して下さい。
パートナーに係る確認事項
当該管理料の初回算定時には、患者さんとそのパートナーが以下のいずれかに該当することを確認することが必須です。
- 患者さんとそのパートナーが、婚姻関係にあること。
- 患者さんとそのパートナーが、治療の結果、出生した子について認知を行う意向があること。
診療録の記載について
管理料の初回算定時には、上記の「パートナーに係る確認事項」についてを確認した方法と、患者さんとそのパートナーを不妊症と診断した理由について、診療録に記載することが必要です。
治療の見直しについて
治療計画の作成に当たっては、関係学会から示されているガイドライン等を踏まえ、薬物療法等の治療方針について適切に検討することが必要とされています。
また、治療の効果がない場合には、治療計画の見直しを行うこと、必要に応じて、連携する生殖補助医療を実施できる他の保険医療機関への紹介を行うこととされています。
パートナーの算定について
患者さんとそのパートナーの両者に必要な診療や療養上の指導を行った場合は、両者についてそれぞれ診療録を作成し、指導内容の要点を記載することで算定をすることが可能です。
一般不妊治療管理料の施設基準について
一般不妊治療管理料を算定するには以下の施設基準を満たし、地方厚生局へ届出を行う必要があります。
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産科、婦人科、産婦人科又は泌尿器科を標榜する保険医療機関であること。
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当該保険医療機関内に一般不妊治療を行うにつき十分な経験を有する医師が配置されていること。(産科、婦人科、産婦人科について5年以上または泌尿器科について5年以上の経験を有する医師が1名配置されていること)
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一般不妊治療を行うにつき必要な体制が整備されていること。(生殖補助医療管理料の施設基準に係る届出を行っている医療機関もしくは届出を行っている医療機関と連携体制を構築している)
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一般不妊治療を行うにつき必要な実績を有していること。(不妊症の患者に係る診療を年間20例以上実施していること。)
届出を行う地方厚生局HPについて
届出を行う際は、保険医療機関が所在する都道府県を管轄する地方厚生局に必要書類を1部提出する必要があります。
