在宅強心剤持続投与指導管理料とは、循環血液量の補正だけでは心原性ショックからの離脱が困難な心不全の患者さんに対して、携帯型ディスポーザブル注入ポンプや輸液ポンプを用いて強心剤の持続投与を行い、その治療に関する指導管理を行った場合に算定される診療報酬です。
C108-3 在宅強心剤持続投与指導管理料 1500点
在宅強心剤持続投与指導管理料の算定要件
別に厚生労働大臣が定める注射薬の持続投与を行っている入院中の患者以外の患者に対して、在宅心不全管理に関する指導管理を行った場合に算定する。
在宅強心剤持続投与指導管理料の留意事項
(1) 在宅強心剤持続投与指導管理料は、循環血液量の補正のみでは心原性ショック(Killip分類 class Ⅳ)からの離脱が困難な心不全の患者であって、安定した病状にある患者に対して、輸液ポンプを用いて強心剤の持続投与を行い、当該治療に関する指導管理を行った場合に算定する。なお、実施に当たっては、関係学会の定める診療に関する指針を遵守すること。
(2) (1)の持続投与に用いる輸液ポンプは、以下のいずれも満たす場合に限られること。
ア 薬液が取り出せない構造であること。
イ 患者等が注入速度を変えることができないものであること。
(3) 在宅強心剤持続投与指導管理料を算定している患者の外来受診時に、当該在宅強心剤持続投与指導管理料に係る「G001」静脈内注射、「G004」点滴注射、「G005」中心静脈注射及び「G006」植込型カテーテルによる中心静脈注射を行った場合の手技料、注射薬及び特定保険医療材料の費用は算定できない。ただし、在宅強心剤持続投与指導管理料に係らない「G001」静脈内注射、「G004」点滴注射、「G005」中心静脈注射及び「G006」植込型カテーテルによる中心静脈注射を行った場合の手技料、注射薬及び特定保険医療材料の費用は算定できる。
(4) 在宅強心剤持続投与指導管理料を算定している患者については、当該保険医療機関において在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定する日に行った「G001」静脈内注射、「G004」点滴注射、「G005」中心静脈注射及び「G006」植込型カテーテルによる中心静脈注射の手技料、注射薬及び特定保険医療材料の費用は算定できない。
(5) 在宅強心剤持続投与指導管理料を算定する医師は、心不全の治療に関し、専門の知識並びに5年以上の経験を有する常勤の医師である必要がある。