令和6年|D003 糞便検査の算定要件と適応疾患

D003 糞便検査

1 虫卵検出(集卵法)(糞便)、ウロビリン(糞便)15点
2 糞便塗抹顕微鏡検査(虫卵、脂肪及び消化状況観察を含む。)20点
3 虫体検出(糞便)23点
4 糞便中脂質 25点
5 糞便中ヘモグロビン定性 37点
6 虫卵培養(糞便)40点
7 糞便中ヘモグロビン 41点
8 糞便中ヘモグロビン及びトランスフェリン定性・定量 56点
9 カルプロテクチン(糞便)268点

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通知

(1) 糞便中の細菌、原虫検査は、「D017」排泄物、滲出物又は分泌物の細菌顕微鏡検査により算定する。

(2) ヘモグロビン検査を免疫クロマト法にて行った場合は、「5」の糞便中ヘモグロビン定性により算定する。

(3) ヘモグロビン検査を金コロイド凝集法による定量法にて行った場合は、「7」の糞便中ヘモグロビンにより算定する。

(4) カルプロテクチン(糞便)

「9」のカルプロテクチン(糞便)を慢性的な炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病等)の診断補助を目的として測定する場合は、ELISA法、FEIA法、イムノクロマト法、LA法又は金コロイド凝集法により測定した場合に算定できる。ただし、腸管感染症が否定され、下痢、腹痛や体重減少などの症状が3月以上持続する患者であって、肉眼的血便が認められない患者において、慢性的な炎症性腸疾患が疑われる場合の内視鏡前の補助検査として実施すること。また、その要旨を診療録及び診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

本検査を潰瘍性大腸炎又はクローン病の病態把握を目的として測定する場合、潰瘍性大腸炎についてはELISA法、FEIA法、金コロイド凝集法、イムノクロマト法又はLA法により、クローン病についてはELISA法、FEIA法、イムノクロマト法、LA法又は金コロイド凝集法により測定した場合に、それぞれ3月に1回を限度として算定できる。ただし、医学的な必要性から、本検査を1月に1回行う場合には、その詳細な理由及び検査結果を診療録及び診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
慢性的な炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病等)の診断補助又は病態把握を目的として、本検査及び「D313」大腸内視鏡検査を同一月中に併せて行った場合は、主たるもののみ算定する。

虫卵検出(集卵法)(糞便)の適応疾患

吸虫症、回虫症、条虫症、鉤虫症、鞭虫症

ウロビリン(糞便)の適応疾患

黄疸、肝炎、閉塞性黄疸、溶血性貧血

糞便塗抹顕微鏡検査(虫卵、脂肪及び消化状況観察を含む。)の適応疾患

潰瘍性大腸炎、感染性腸炎,熱帯性スプルー、慢性膵炎,、慢性下痢症,、吸収不良症候群、回虫症、鞭虫症、鉤虫症

虫体検出(糞便)の適応疾患

蟯虫症、広節裂頭条虫症、無鉤条虫症、有鉤条虫症、糞線虫症

糞便中脂質の適応疾患

吸収不良症候群、膵炎、膵癌、のう胞性線維症

糞便中ヘモグロビン定性の適応疾患

大腸癌、大腸ポリープ、イレウス、腸重積症、急性大腸炎、大腸憩室炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸結核、アメーバ赤痢、痔核、過敏性腸症候群、薬剤性腸炎、出血性腸炎

虫卵培養(糞便)の適応疾患

鉤虫症、東洋毛様線虫症、糞線虫症

糞便中ヘモグロビンの適応疾患

大腸癌、大腸ポリープ、腸閉塞(イレウス)、腸重積症、急性大腸炎、大腸憩室炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸結核、アメーバ赤痢、痔核、過敏性腸症候群、薬剤性腸炎、出血性腸炎

糞便中ヘモグロビン及びトランスフェリン定性・定量の適応疾患

大腸癌、大腸ポリープ

カルプロテクチン(糞便)の適応疾患

潰瘍性大腸炎、クローン病

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