令和6年|J001 熱傷処置の点数と算定要件

J001 熱傷処置

1 100平方センチメートル未満 135点
2 100平方センチメートル以上500平方センチメートル未満 147点
3 500平方センチメートル以上3,000平方センチメートル未満 337点
4 3,000平方センチメートル以上6,000平方センチメートル未満 630点
5 6,000平方センチメートル以上 1875点

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初回の処置を行った日から起算して2月を経過するまでに行われた場合に限り算定し、それ以降に行う当該処置については、区分番号J000に掲げる創傷処置の例により算定する。

1については、入院中の患者以外の患者及び手術後の患者(入院中の患者に限る。)についてのみ算定する。ただし、手術後の患者(入院中の患者に限る。)については手術日から起算して14日を限度として算定する。

1については、第1度熱傷の場合は第1章基本診療料に含まれ、算定できない。

4及び5については、6歳未満の乳幼児の場合は、乳幼児加算として、55点を加算する。

通知

(1) 熱傷処置を算定する場合は、「J000」創傷処置、「J001-7」爪甲除去(麻酔を要しないもの)及び「J001-8」穿刺排膿後薬液注入は併せて算定できない。

(2) 熱傷には電撃傷、薬傷及び凍傷が含まれる。

(3) 「1」については、第1度熱傷のみでは算定できない。

熱傷の分類

熱傷は深さによりⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分類され、それぞれ症状が異なります。その深さは皮膚組織(皮膚は外側から、表皮・真皮・皮下組織(脂肪)で構成されます)のどの部位まで損傷されているかで決定されます。

浅いやけどは痛みなどの症状が強く、深くなるに従い痛みは少なくなっていきます。

Ⅰ度熱傷

Ⅰ度熱傷は表皮のみの熱傷です。外見上、皮膚が赤くなり、痛みを伴います。通常数日のうちに傷あとなくなおります。

Ⅱ度熱傷

Ⅱ度熱傷は表皮だけでなく、真皮にまでおよんだ熱傷です。外見上は水泡形成(水ぶくれ)しています。Ⅱ度のやけどはその深さによりⅠ度にちかい浅いものと、Ⅲ度にちかい深いものに分けられます。痛みが強い場合には浅いもの、痛みが弱い場合には深いものであることが多いです。Ⅱ度の浅いやけどは傷あとを残さず治癒します。一方Ⅱ度の深いやけどは傷あとが残ることが多いです。治療期間は範囲にもよりますが1-4週間ほどです。

Ⅲ度熱傷

Ⅲ度熱傷は表皮、真皮のみならず脂肪・筋肉といった皮下組織にまで熱傷が及んでいる状態です。神経や血管もやけどでやられているため、外見上白色に見えたり(時に黒)、痛みの感覚もありません。手術等専門的な治療が必要になり、1か月以上の治療期間を要することも少なくありません。また傷あとが残ることが多いです。

Ⅰ度 Ⅱ度 Ⅲ度
損傷レベル 表皮より浅い 表皮、真皮 皮膚全層・皮下組織
症状(外見) 赤み(充血、発赤) 水疱(水ぶくれ) 乾燥(黒色、白色)
症状(自覚) 痛み、熱感(熱い) 痛み(損傷レベルが深くなるにつれて痛みが減少) 無痛、感覚なし
治癒期間 数日 1~4週間 1ヶ月以上
傷跡 残らない 残る場合と残らない場合がある 残る

 

算定を行う際は、診療記録に熱傷に対する身体所見の記載(算定を行う根拠となるもの)を忘れずに!

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