重度褥瘡処置とは、皮下組織や筋肉、骨に至る褥瘡に対して行われる褥瘡処置です。日本褥瘡学会学術教育委員会が開発した褥瘡状態判定スケールであるDESIGN-R2020分類で、d2以上と規定されている褥瘡が対象となります。
J001-4 重度褥瘡処置(1日につき)
1 100平方センチメートル未満 90点
2 100平方センチメートル以上500平方センチメートル未満 98点
3 500平方センチメートル以上3,000平方センチメートル未満 150点
4 3,000平方センチメートル以上6,000平方センチメートル未満 280点
5 6,000平方センチメートル以上 500点
重度褥瘡処置の算定要件
注1 重度の褥瘡処置を必要とする患者に対して、初回の処置を行った日から起算して2月を経過するまでに行われた場合に限り算定し、それ以降に行う当該処置については、創傷処置の例により算定する。
注2 1については、入院中の患者以外の患者及び手術後の患者(入院中の患者に限る。)についてのみ算定する。ただし、手術後の患者(入院中の患者に限る。)については手術日から起算して14日を限度として算定する。
重度褥瘡処置の留意事項
(1) 皮下組織に至る褥瘡(筋肉、骨等に至る褥瘡を含む。)(DESIGN-R2020 分類D3,D4及びD5)に対して褥瘡処置を行った場合に算定する。
DESIGN-R2020評価項目
d0:皮膚損傷・発赤なし
d1:発赤が持続する
d2:損傷が真皮まで及ぶ
D3:損傷が皮下組織まで及ぶ
D4:損傷が皮下組織を超える
D5:損傷が関節腔・体腔に至る
DDTI:深部損傷褥瘡 (DTI) の疑い
DU:壊死組織で覆われ深さの判定不能
(2) 重度褥瘡処置を算定する場合は、創傷処置、「J001-7」爪甲除去(麻酔を要しないもの)及び「J001-8」穿刺排膿後薬液注入は併せて算定できない。