2023年|在宅ハイフローセラピー指導管理料の算定要件とカルテ記載

在宅ハイフローセラピー指導管理料

在宅ハイフローセラピーを行っている患者さん(入院中の患者以外)に対して、在宅ハイフローセラピーに関する指導管理を行った場合に以下の点数を算定することができます。

在宅ハイフローセラピー指導管理料 2400点

ハイフロセラピーとは ハイフローセラピーとは、専用の鼻カニュラを介して加温・加湿した高流量の酸素や空気、または酸素と空気の混合ガスを投与する呼吸管理法の一つです。この加温・加湿が、気道の乾燥化を防ぎ、線毛運動を正常に保つなど、分泌物管理にも効果を示し、快適な呼吸管理が可能になると言われています。
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対象患者について

在宅ハイフローセラピー導入時に以下のいずれも満たす慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者さんであって、病状が安定し、在宅でのハイフローセラピーを行うことが適当と医師が認めた場合に算定することができます。

  1. 呼吸困難、去痰困難、起床時頭痛・頭重感等の自覚症状を有すること。
  2. 在宅酸素療法を実施している患者さんであって、次のいずれかを満たすこと。
    (イ) 在宅酸素療法導入時又は導入後に動脈血二酸化炭素分圧45mmHg以上55mgHg未満の高炭酸ガス血症を認めること。
    (ロ) 在宅酸素療法導入時又は導入後に動脈血二酸化炭素分圧 55mmHg 以上の高炭酸ガス血症を認める患者さんであって、在宅人工呼吸療法が不適であること。
    (ハ) 在宅酸素療法導入後に夜間の低換気による低酸素血症を認めること(終夜睡眠ポリグラフィー又は経皮的動脈血酸素飽和度測定を実施し、経皮的動脈血酸素飽和度が 90%以下となる時間が5分間以上持続する場合又は全体の 10%以上である場合に限る。)。

同時算定できないものについて

在宅ハイフローセラピー指導管理料を算定している患者さんについては、以下のコストを算定することはできませんので注意して下さい。

  • J024 酸素吸入
  • J024-2 突発性難聴に対する酸素療法
  • J025 酸素テント
  • J026 間歇的陽圧吸入法
  • J026-3 体外式陰圧人工呼吸器治療
  • J018 喀痰吸引
  • J018-3 干渉低周波去痰器による喀痰排出
  • J026-2 鼻マスク式補助換気法
  • J026-4 ハイフローセラピー

必要な医療機器について

在宅ハイフローセラピーを実施する保険医療機関又は緊急時に入院するための施設は、次の機械及び器具を備える必要があるとされています。
  •  酸素吸入設備
  • 気管内挿管又は気管切開の器具
  • レスピレーター
  • 気道内分泌物吸引装置
  • 動脈血ガス分析装置(常時実施できる状態であるもの)
  • スパイロメトリー用装置(常時実施できる状態であるもの)
  • 胸部エックス線撮影装置(常時実施できる状態であるもの)

レスピレーターとは、人工呼吸器のことを言います。

カルテ記載について

当該管理料を算定する際は、以下の指導を行い診療録に記載することが必要です。

ア 患者さんが使用する装置の保守・管理を十分に行うこと(委託の場合を含む。)。
イ 装置に必要な保守・管理の内容を患者さんmaisasaki5577に説明すること。
ウ 夜間・緊急時の対応等を患者さんに説明すること。
エ その他、療養上必要な指導管理を行うこと。

カルテ記載をしっかり行っていないと、厚生局の個別指導で指摘されてしまいます。指導・算定した際は、しっかり記載を行いましょう。

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