血液ガス分析とは?適応疾患と基本的な診断方法について

 

D007 血液ガス分析 140点

血液ガス分析とは、動脈血あるいは静脈血を検体として分析し、肺胞におけるガス交換機能や酸塩基平衡を調べる検査でO2とCO2の量を調べて肺が正常に働いているかを調べます。

肺胞…肺の中で気管支が枝分かれが繰り返し、その末端がブドウの房のようになった袋の部分で、ガス交換が行われる場所。
酸塩基平衡
…体内での酸と塩基のバランスで、主に肺と腎臓で調節される。

POINT静脈血ではpH の値を正確に測定できないため、通常は動脈血が用いられます。

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血液ガス分析で分かること

血液ガス検査で分かることは主に以下のことです。

  • 体内に酸素が十分にあるか
  • 血液が酸性に傾いていないか
  • 血液がアルカリ性に傾いていないか

血液ガス分析の適応疾患

  • 呼吸性アシドーシス
  • 呼吸性アルカローシス
  • 代謝性アシドーシス
  • 代謝性アルカローシス
  • 呼吸不全
  • 腎不全
  • ショック
  • 多臓器不全
  • 循環不全

注意!!検体のヘパリン加動脈血が不安定であるため、血ガス分析は院内で実施した場合のみの算定になります。ただし、委託契約等に基づき院内で実施された検査について、その結果が速やかに報告される場合は、算定可能とされています。

血液ガスの基準値

pH(水素イオン濃度):7.35~7.45
7.35以下はアシデミア(酸血症)
7.45以上はアルカレミア(アルカリ血症)

PaCO2(炭酸ガス分圧):35~45mmHg
pH 7.35以下+45mmHg以上で呼吸性アシドーシス
pH 7.45以上+35mmHg以下で呼吸性アルカローシス

PaO2(動脈血酸素分圧):80~100mmHg
※高齢になるほど低くなる。そのため高齢だと80が正常値であっても若い人では低いと考えられる

HCO3(重炭酸イオン):22~26mEq/L
pH 7.35以下+22以下で代謝性アシドーシス
pH 7.45以上+26以上で代謝性アルカローシス

Sa02(酸素飽和度):95%以上

BE(塩基余剰):-2.5~+2.5mEq/L

 

pH PaCO2 HCO3- 診断
7.35以下 45以上 22~26(正常) 呼吸性アシドーシス
35~45(正常) 22以下 代謝性アシドーシス
7.35~7.45(正常) 45以上 26 呼吸性アシドーシス
35~45(正常) 22~26(正常) 正常
35以下 22以下 代謝性アシドーシス
7.45以上 35以下 22~26(正常) 呼吸性アシドーシス
35~45(正常) 26以上 代謝性アルカローシス

呼吸器の基本

呼吸は「呼吸」「吸気」で成り立っています。

では、呼吸障害とは・・・

  1. 息が吸えない
  2. 息を吐けない
  3. 呼吸の効率が悪い

血液ガス分析で分かるのは、1と2です。

  1. 息が吸えない→酸素が足りない→PaO2が低下
  2. 息を吐けない→二酸化炭素が溜まる→PaCO2が上昇

呼吸性アシドーシスとは

塩基酸平衡障害の一つで、肺胞低下換気によりPaCO2が上昇して起こるアシドーシス。

pHの低下とPaCO2の上昇で診断されます。

原因

  1. 気管支喘息、肺気腫、心不全など肺に大きな影響を与える病気で発生する
  2. 脊髄損傷などによる呼吸筋麻痺
  3. 麻薬の過量投与、急性薬物中毒、脳血管障害などによる呼吸中枢抑制
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