在宅自己導尿指導管理料とは、在宅自己導尿を行っている患者さんに対して在宅自己導尿に関する指導管理を行った場合に算定する診療報酬です。
C106 在宅自己導尿指導管理料 1400点
在宅自己導尿指導管理料の算定要件
注1 在宅自己導尿を行っている入院中の患者以外の患者に対して、在宅自己導尿に関する指導管理を行った場合に算定する。
注2 カテーテルの費用は、第2款に定める所定点数により算定する。
在宅自己導尿指導管理料の留意事項
(1) 在宅自己導尿とは、諸種の原因により自然排尿が困難な患者について、在宅での療養を行っている患者自らが実施する排尿法をいう。
(2) 対象となる患者は、下記の患者のうち、残尿を伴う排尿困難を有する者であって在宅自己導尿を行うことが必要と医師が認めた者とする。
ア 諸種の原因による神経因性膀胱
イ 下部尿路通過障害(前立腺肥大症、前立腺癌、膀胱頸部硬化症、尿道狭窄等)
ウ 腸管を利用した尿リザーバー造設術の術後
(3) 在宅自己導尿指導管理料を算定している患者(入院中の患者を除く。)については、「J064」導尿(尿道拡張を要するもの)、「J060」膀胱洗浄、「J060-2」後部尿道洗浄(ウルツマン)及び「J063」留置カテーテル設置の費用(薬剤及び特定保険医療材料に係る費用を含む。)は算定できない。
自然に排尿ができなくなる原因とは
① 膀胱もしくは尿道の病気による排尿障害
前立腺肥大症や尿道狭窄など尿の流れが妨げられることによります。
② 排尿に関わる神経の障害による排尿障害
骨盤内臓器の手術により膀胱神経が傷ついてしまうこと、 脳梗塞、腰椎ヘルニアや脊髄損傷により脳からの指令や膀胱からの情報が伝達できなくなってしまうこと、 糖尿病や神経の障害など、 原因はさまざまです。
自己導尿を行うメリット
自然に排尿を行うことが難しいケースでは、 カテーテルを膀胱内に留置して生活することもありますが、 カテーテルを長時間留置すると、 尿路感染症を起こしてしまうリスクがあります。
しかし、自己導尿の場合ですと定期的な蓄尿と排尿の繰り返しにより膀胱の伸縮ができ通常の排尿機能に近い状態で生活することができます。
在宅自己導尿の指導について
在宅自己導尿に関する管理指導を行った際は、指導内容をしっかりカルテに記載しましょう。
2021/1/5 残尿、排尿困難あり在宅自己導尿を開始となった
3/5 自身で問題なく導尿が行えており以下の指導を行い継続とした
【指導内容】
・導尿前手洗い、 尿道口周囲の清拭等を十分に行って下さい。
・カテーテルの挿入が困難な際は、無理に挿入せず相談して下さい。
・尿混濁や尿の色に変化があった場合は相談して下さい。
・水分摂取量、排尿量、導尿量をチェックして記録を行って下さい。
・自己判断で導尿を中止せず医師へ相談して下さい。